| 【コンプライアンス経営研究会】 |
コンプライアンスとは、法令遵守という意味です。ここ10年、日本の経済は低迷を続けております。この10年は別な角度からみると、日本の経営の問題点が、浮き彫りにされた10年でもあります。
たとえば総会屋との関係を絶てずに批判をあびた銀行、エイズ感染のおそれがある非加熱血液製剤を売り続けた製薬会社、議事録の改竄や違法マニュアルの作成といった効率姓重視の経営が臨界事故をひきおこした電力会社、契約の時点では重要な点を説明せず取り立てになると恐喝まがいの行動を取ったノンバンク、衛生管理上の仕組ルールを軽視し1万3000人の食中毒被害者を出した食品会社、放漫経営乱脈融資の末破綻したデパート、勧告や批判を幾度受けても体質を変えないゼネコン各社、このような企業不祥事は、必ずしも大企業の問題ではなくて、地域において、それぞれ汗水たらして働いている中小企業の皆さんにとっても遠くかけ離れた問題ではないと私は考えます。
たとえば、次に述べるような経験は誰しもあるのではないでしょうか。
- 会社社長から自分の良心に反するような命令を受けて悩み抜いたが断りきれずにその命令どおりに処理した。すなわち新規顧客を開拓する上で、やっていいことと、やってはならないことの線引きが微妙で判断に苦しんだ。
- 顧客に無理をいって商品を買ってもらったが、その後、会社の方針が変わり、顧客との約束が果たせなくなってしまった。
これらの例からいえることは、日々の業務を行っていく中で私たちは価値判断とか善悪の基準に関わる様々な問題に直面するということです。
そして、このような状況で一つ判断を間違えると、ひとつひとつの判断はあるいは小さな判断かもしれませんが、倫理的には、問題のある判断を繰り返す企業文化、あるいは社内の空気が醸成されてしまうならば、ずるずると企業全体が誤った方向にいってしまう危険をはらんでいるということなのです。
そういった日常的な場面で誤った判断を積み重ねていった結果のあらわれが、企業不祥事として私たちの目の前にあらわれるということなのです。
企業は、市場で自由に競争する自由をもっています。しかし、これは、不節操な事業経営、無責任な行動を許すものではありません。日本の社会を構成する一員である以上、社会的責任があります。社会的影響が甚大であればあるほど、その責任は大きくなります。
私は、この世でのそれぞれの仕事は、できるだけ法令や社会倫理に沿ったものであることが必要です。そしてかような問題意識をもつことが、私たちの魂を研くことになると考えます。
すなわち人間としての品性を向上させることにつながります。
コンプライアンスの問題に取り組むことは私たちに課せられた任務と考えます。 |
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